GH4最強説!? Panasonic Lumix DSC-GH4検証レビュー

By 2014年12月15日4Kカメラレビュー
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lumixgh4最強説

アメリカのカメラマンDavid Dugdaleが、Panasonic LUMIX DSC-GH4の驚異的なパフォーマンスを証明する動画を公開した。GH4の最も注目すべき点は、やはり4K撮影がこの安さでできるというところだ。そしてその画質はとんでもなく素晴らしい。


この動画で紹介されているGH4のテスト映像は4Kで撮影したものでもすべて1080pにダウンサンプルされている。動画を見ればわかるが、この価格帯でこのパフォーマンスはCanonでもNikonでもありえない。機能面でも、ゼブラやフォーカスピーキングというハイエンドな機能が備わっている。

もう一つ非常に便利なのが、GH4のEVFだ。屋外での撮影ではディスプレイに光が反射してはっきり見えない。その結果、屋外で適当に撮影した素材はピンボケしてしまっていたり露出の設定が理想的でなかったりする。だが、EVFを覗き込めば光が入り込まない環境で画面を確認できるので、しっかりフォーカスを合わせたり、露出やホワイトバランスをリアルタイムで調整できる。

gh4review_evf

daveもGH4を5週間使った後に、Canon 5D markIIIを使う機会があったそうだが、その時GH4のようにEVFがないことが非常に不便に感じたとことだ。

色味

GH4のカラーは美しく、肌のトーンもちょうどいい。
ブラックマジックのポケットカメラでは肌の色を自然に見せるのに苦労したというdaveだが、GH4でナチュラルスタイルを選択すれば5D markIIIのような良い肌の色に映る。

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スローモーション

1080pで96fpsで撮影して得られるスローモーションもクオリティが高く、Canonのカメラにはない機能だ。96fpsで撮影してスローにするだけで色んなシーンが面白くなる。daveはそれが楽しすぎて全部の20%くらいはスローで撮影しているとのことだ。

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画質

Canon 5D markIIIとGH4を横に並べて徹底的に比較した結果、あたかも5Dのフォーカスをミスってしまったかのように見えるレベルでGH4がディテールで優っている。なんども確認して何度も撮影し直したが結果は同じだった。GH4では最終的に1080pにするとしても、4Kで撮影することによって画質が向上する。

▼5Dと並べて比較すると、GH4の方が圧倒的にディテール面で勝っていることがわかる。
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▼本当に5Dのピントがあってないかように見えてくるが、これで正常にフォーカスしている。
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▼譜面の撮影でもその差は明らかだ。
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▼GH4を4Kではなく1080pでの撮影にしても、まだGH4の方がディテールが細かい。
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▼GH4で4Kで撮影して1080pに落としたものと、GH4で最初から1080pで撮影したものを比べて見ると、若干4Kの方がディテールが保持されていることがわかる。
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▼フレームレートによってシャープネスが変わる。24fpsに比べると60fpsのほうがちょっとソフトになっている。
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▼60fpsと96fpsを比較すると、更に96fpsのほうがソフトになっているので、細かいディテールまで撮影したいときは低めのフレームレートがオススメだ。
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▼続いて、GH4とRED Epicの比較テストだ。ディーテルは同じくらいだ。
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▼シャープネスの設定も全く同じにしていて、ほぼ同じレベルの結果だ。REDはRAW撮影なので色味は違うが一旦そこは無視してディテールだけを見ると双方で差はない。
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f16でのピントテスト

▼GH4と5Dでそれぞれf16にして、画面上全てのものにピントを合わせた結果、よく見ると5Dの方ではボールから数十センチ離れたところのコンクリートの割れ目がぶれてしまっている。
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センサーサイズと被写界深度

▼GH4と5Dをこのように並べてF3.2で撮影したときの被写界深度を比べてみると、GH4の方がより広い範囲でピントが合っている。
5DとGH4を並べた

5DとGH4の被写界深度

さてここでセンサーサイズの説明をするが、GH4のセンサーサイズ(緑の四角)は5D(赤枠)の4分の1程度しかない。だが、ハリウッドで映画を撮影しているカメラのセンサーサイズ(フィルムの中の白枠)とは実際それほどの差はない。

sensorsizecomparison

▼これはGH4を入れている鞄と5Dを入れている鞄を並べた画像だが、左右で大体同じ内容のレンズを入れている。
カメラの鞄
5Dにマウントされているのは24mm-70mmだ。マイクロフォーサーズには2xのクロップファクターがあるので、例えばGH4での20mm-35mmのレンズ相当のレンズを5Dに付けるとしたら数字を2倍して24mm-70mmになるからだ。「じゃあGH4の方がレンズが小さくて済むってことだから断然良いじゃん」と思うかもしれないが、そうはいかないので注意が必要だ。焦点距離をマッチさせても、被写界深度が違うからだ。次の比較を見れば理解できる。

▼左右のカメラは両方同じ距離で構えている。インタビューのなどでよく使うアングルだ。
人形撮影1

ここで被写界深度を比較するために、背景ののボケ玉を基準にする。両方ともf2.8だと、GH4の方がボケ玉がかなり小さい。そこで5Dのアパチャを上げていくと、f5.6でやっとGH4のf2.8と同じくらいになる。これでわかる通り、同じ距離での撮影だとかなり被写界深度に差がある。

人形撮影2

▼GH4のカメラの位置を被写体から遠ざけて焦点距離を3倍に伸ばすと後ろのボケ玉を5Dのf2.8と同じくらいの大きさまでもってくることができたが、ボケ玉が映る位置が全く変わってくるという問題と、そもそもカメラから被写体までの距離をそんなに確保できる環境なんて屋内だと滅多に無いという問題がある。

人形撮影3

▼しかし、それを解決してくれるのがMetabones Speed Boosterだ。
Metabones Speed Booster

Speed Boosterのメリットの一つは、映りがもっと明るくなることだ。つまり、より低いISOで撮影できるようになる。二つ目のメリットは被写界深度が浅くなるということだ。

▼Speed Boosterを付けて最初と同じようにカメラを並べて見るとこうなった。GH4でのf1.4で5Dのf2.4と同じくらいだ。ボケ玉の形はSpeedBoosterの設定を弄るとちゃんと真丸になる。ちなみにここでも眉毛をよく見るとGH4の方が5Dよりもディテールで優っていることがわかる。
gh4とスピードブースター

▼Speed BoosterをつけてGH4とRED EPICの被写界深度を比較した結果。背景のボケ玉(小さい光)は同じくらいの大きさで、被写界深度もほぼ同じだった。
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これまでフルフレームという言葉にに囚われてきたが、これでハリウッドのスタンダードにマッチできているのであれば、フルフレーム撮影することの必要性を疑うようになる。

▼GH4の非常に軽いキットレンズのみでも十分浅い被写界深度にできて良い映像が撮れる。
キットレンズ被写界深度

キットレンズ被写界深度2

暗い環境での高ISOテスト

暗いところでの撮影は5Dの強みだ。ここでなるべくフェアになるように、GH4は4Kではなく1080pで撮影している。

▼結果として、ISO6400では明らかに5Dの方がノイズが少なかった。
暗い場所でのテスト

暗い場所でのテスト2

暗い場所でのテスト3

▼たが、ISO200まで下げると、GH4の方が圧倒的にノイズが少ないということがわかった。
ISO200でのテスト

ISO200でのテスト2

CineLikeDの写り

GH4のCineLikeD設定ではoオレンジが必要以上に目立って写る傾向がある。肌の色や、オレンジ色の服等が他の要素より引き立っている。カラーグレーディングで処理をすれば解消できるかもしれないが、ナチュラル設定で撮影するのがベストだとDaveは言う。

CineLikeD

CineLikeD2

CineLikeD3

ダイナミックレンジ

▼Canon 5Dと比較すると、GH4のほうが若干ダイナミックレンジが広い。
ダイナミックレンジ1

▼GH4の4Kと1080pを比べると、4Kの方がハイライトのダイナミックレンジが若干広かった。
ダイナミックレンジ2

ポスト編集

▼iPhoneで撮影した空の映像で彩度を上げていくとこのように空のグラデーションがスムーズじゃなくバンディングができてしまう。
バンディングiphone

▼同じテストを5DとGH4で試したところ、5Dではうっすらバンディングが発生したがGH4はスムーズだった。
バンディング比較

▼GH4の3つのフレームレートでの映像を比較したところ、何故か96fpsが何故か一番スムーズに写るという結果になった。
バンディングフレームレート

グリーンスクリーン

▼8bitでの実験だが、5Dと同じレベルだ。特に問題はない。
クロマキー1

クロマキー2

モーションブラー

▼シーリングファンを撮影してそのうちの1フレームを確認すると、GH4と5Dで同じくらいのブラーがかかっている。
モーションブラー1

▼たが、同じ設定のRED EPICと比べると、GH4の方がモーションブラーが少し多かった。
モーションブラー2

モアレとエイリアシング

▼5Dではこのシャツのように細かいディテールがあるとモアレが発生することがあるが、GH4の4Kでは全くない。モアレとエイリアシングがなくなるだけで、結果として画質が圧倒的に綺麗に見える。
5Dモアレ1

5Dモアレ2

時速90キロ以上な車からの撮影

カメラを素早く動かすと5D以上のローリングシャッター現象が起こる。ちなみにRED EPICと比較したところ、RED EPICは全くと言っていいほどユラユラしなかった。こちらの画像は、電子シャッターを使った時とメカニカルシャッターを使ったときの差だ。動きのあるものをタイムラプス撮影するときはかならずメカニカルシャッターにしておこう。

メカシャッター

フォーカス

どのカメラにも共通して言えることだが、動画撮影でのオートフォーカスは大抵あまり使えない。このように女性がカメラに向かって歩いてくるシーンでもピントがあったり合わなかったりして煩わしい。

オートフォーカス

そこで、マニュアルフォーカスの操作がより正確にしやすくなる、フォーカスピーキングという機能がGH4にはある。これはCanonではこの価格帯のカメラには付いていないプロ仕様の機能だ。フォーカスピーキングを使うと、ピントがあっている所がディスプレイ上で色つきで示される。少し練習すれば非常にマニュアルフォーカスがやりやすくなる、とても使える機能だ。

フォーカスピーキング1

フォーカスピーキング2

耐水性

GH4はある程度の雨なら耐えられるので、アウトドアでの撮影にも向いている。これくらい濡らしても全く問題なかった。
耐水性

スチール撮影

ミラーレスカメラのフォーカススピードは不評だが、GH4でPanasonicのレンズを使えば5Dかそれ以上の速さでフォーカスできる。しかもかなり暗い環境でもおなじパフォーマンスを発揮する。これは凄い。

スチール1

スチール2

wifi機能

専用のiphoneのアプリを使えば、GH4で撮影した画像をすぐにiphoneに転送できるので、家族や友達とシェアするのに便利だ。

4Kで撮影することのメリット

・最終書き出し解像度が1080pであれば、4kで固定で撮影したものをポストでパンニングしたりできる。つまり、インタビューの撮影も1台で2台で撮っているように編集できる。とにかく、編集の幅がめちゃくちゃ広がる。
・4Kのほうがディテールがある。つまり、ノイズの粒が小さくなるから、ノイズが減る。
・モアレがなくなる
・若干ダイナミックレンジが広くなる
・ファイルサイズも大したことない。画質が4倍だからファイルサイズも4倍にはなっておらず、GH4の優れたコーデックによって、Canon 5Dでオールiで撮影したときとほぼ同じくらいのサイズになる。

もはや1080pで撮影する理由がわからない!

GH4の欠点

・RODEマイクを使うと音声にノイズが入る。(Panasonicのマイクを使うとノイズはない)
・ゼブラパターンの反応速度が遅い
・ISOを変更する度にゼブラパターン表示が解除されてしまう
・フォーカスピーキング機能で青と緑が多すぎて画像が見えなくなることがある。また、暗闇の中での高ISO撮影でノイズが多すぎるときに、ノイズにも反応して画面全体が青色示されてしまうこともある。
・ヒストグラムの表示が小さすぎる。2倍くらいの大きさであってほしい。
・2秒間タイマーシャッターができない。写真を撮るとき、シャッターボタンを直接おさないといけないのでぶれる可能性がある。これはHDR写真撮影などのシャッタースピードが遅い設定だと不便だ。ただし、ケーブルリリースやiphoneアプリを使えば解決できる。
・LEDのディスプレイで10倍とかに拡大してみるとピントがあってなくディテールが甘くみえる。(PCに入れて確認すると5D以上のディテールがある。)
・RECORDボタンが中にはいってるのでちょっと押しづらい。押したときにカメラが動いてしまう。(でも、スチール撮影のときに使うシャッターボタンでも録画開始と停止ができるのでそっちを使えば良い。)

レビューのまとめ

総評2

GH4の画質は驚異的で、Canon 5D markIIIよりも遥かに上だ。
本体も小さくて軽いので、どこにでも持っていける。どこにでも持って行けると、撮影する機会が増え、必然的に良いショットも増える。
Canon 5D markIIIに比べてGH4は若干ダイナミックレンジが広く、ISO200ではノイズが少なく、フォーカスピーキング機能があるという点でも優れている。また、4Kで撮影すればモアレやエイリアシングもほぼ皆無だ。

ランガンのステルスカメラとしては史上最高の出来で、しかも20万以下という 破格。アマチュアの映像作家でも、このカメラときちんとしたライティングがあれば素晴らしい作品を作ることができる。

このカメラは、Canon殺しだ。ここ何ヶ月間の間で、Daveの周りのカメラマン達が続々とキャノンの機材を売ってGH4に乗り換えはじめているとのことだ。とある展示会で、DaveはCanonのブースの人に、5D mark4はどんなカメラになるのか?GH4みたいにフォーカスピーキングとかゼブラパターンを追加するのか?と聞いたそうだ。返事は「いや、そういう機能はC100クラスのハイエンドのカメラだけにする予定でいる」だったとのこと。

一方、PanasonicのブースでGH5はどんなカメラになるのか聞いてみたら、更にもっともっと機能を追加して、限界をまで技術を詰め込みたいと言っていたそうだ。

総評

この2社の根本的な考え方を知ってDaveもCanonの機材を売ってPanasonicに乗り換えることを決意したらしい。そんなdaveがもう一つ目を付けているSONY A7Sのレビューも後日紹介しようと思う。


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