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被写界深度とは

被写界深度とは、画像のなかでピントが合っているように見える範囲のことである。

レンズが結ぶ像の中では厳密にピントが合っている場所は1平面上にしかないが、実際にはいろいろな観点からピントが合っていると見なせる、ピントが合っているように見える範囲が存在する。
被写体となっている場所の距離的な奥行き方向の範囲となるため、被写界深度と呼ばれる。

被写界深度

ピントが合っている範囲が広い状態は「被写界深度が深い」、逆にピントの合っている範囲が狭い状態は「被写界深度が浅い」と表現される。

光学的に完璧なレンズだと焦点は完全な一点に収束するが、そういうレンズであっても被写界深度は存在する。

わずかにピントがずれて光が一点に集まっておらず小さな円形になっていたとしても、その小さな円の大きさがイメージセンサーの光を受ける粒の一つよりも小さければ、デジタルカメラ的にはそれは点と変わりはない。

また表示したり印刷したりした際に、わずかに広がった円が広がりを持っていると認識出来なければ、こちらもピントが合っていると見なして構わない、ということである。

また、実在するレンズではどれほど優秀なレンズであっても、被写体から出た光が完全な一点に収束することはないため、そちらの観点からもピントが合っていると見なせる範囲はある程度存在することになる。

実際の撮影の際には、被写界深度は主に二つの要素によって変化する。
一つは絞り(F値)、もう一つはレンズの焦点距離である。

絞りを絞るほど(F値を大きくするほど)被写界深度は深くなり、絞りを開けるほど(F値を小さくするほど)被写界深度は浅くなる。また、レンズの焦点距離が短くなるほど被写界深度は深くなりやすくなり、焦点距離が長くなるほど被写界深度は浅くなりやすくなる。

ピント比較

このため同じ画角をもつカメラでも、イメージセンサーのサイズによって被写界深度が異なる。

同じ35mmフルサイズ換算で28mmに相当する画角のレンズを持つカメラでも、小さなイメージセンサーのカメラであればほとんど全画面にピントが合うような画像となりやすく、35mmフルサイズと言った大きなイメージセンサーを持つカメラであれば、ピントの合う範囲は狭くなりやすい。

絞りによって被写界深度はある程度コントロールが可能なため、この特性を用いて写真の表現を変化させることも出来る。

絞り込んで被写界深度を深くし、画面に含まれる全てのものがはっきりと表現されるような画像とすることも出来るし、絞りを開けて被写界深度を浅くし、主被写体以外をぼかすことで主題が何かを明確にしたり、立体感を出したりすることも出来る。


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