一眼レフカメラでの動画撮影入門講座 第5章 【シャッタースピードとは】

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一眼レフカメラでの動画撮影入門講座 第5章 【シャッタースピードとは】

シャッタースピードとは

シャッタースピードとは、フィルムやイメージセンサーのある一点に、撮影の際の光が当たる時間のことを言う。「スピード」という名前にはなっているが、速度を表す言葉ではない。単位は時間、秒となる。

光の当たる時間が長いことを「シャッタースピードが遅い」といい、光の当たる時間が短いことは「シャッタースピードが速い」と表現する。

シャッタースピードもフィルム/イメージセンサーに当てる光の総量を時間の面から制御するために使われる。この制御は、撮影の瞬間のみフィルム/イメージセンサーに光が当たるようにする機構の「シャッター」によって行われる。

コンデジやミラーレス一眼等の、イメージセンサーが受け取った画像を液晶などに表示するかたちでファインダーとしているカメラでは普段はシャッターは開きっぱなしの状態となっていて、撮影直前に一旦シャッターを閉めた後に撮影のためのシャッター動作が行われる。

シャッタースピードには代表的な値がありその数字は、光を通す時間が2倍または1/2倍となるような並びとなっている。

30、15、8、4、2、1、1/2、1/4、1/8、1/15、1/30、1/60、1/125、1/250、1/500、1/1000、1/2000、1/4000、1/8000

といった具合で、単位は全て秒である。

だが実際には、人間がセット出来るシャッタースピードはこれらの値のさらに、1/2、1/3刻みとなっていることが多い。また、カメラにシャッタースピードの制御をゆだねると、更に細かく、無段階といっていいほどの刻みで変化する。

絞りには、絞り値を変化させることによって、通す光の量とピントの合う範囲を変化させられるという2面性があったが、シャッタースピードも同様に画像に対して複数の効果をもたらすことが出来る。シャッタースピードの場合には、それは、光の量と、「被写体の動感」の変化となる。

速い速度で移動している被写体を遅いシャッタースピードで撮影した場合には、被写体が「ブレて」写る。通常はこれは失敗写真となるが、上手く使えば被写体の躍動感を表現することが出来る。逆に、十分に速いシャッタースピードを使用すれば、移動している被写体が止まっているかのように写し取ることが出来る。

車シャッタースピード

ただしこれらは静止画の場合で動画に関しては事情が異なる。

動画でのシャッタースピード

動画の場合には、動く被写体が滑らかに自然に動くように見えるようにするためには、使用出来るシャッタースピードには制限が出る。秒30コマまたは60コマの動画では、シャッタースピードは1/60秒前後を使用すると、人間が目で観察しているときの印象に一番近くなる。

噴水のシャッタースピード

動画を構成するたくさんの静止画のそれぞれに動く被写体の「ブレ」部分が写り込んでいないと、動画として再生した際にパラパラ漫画のごとく、不自然な動きとなってしまうことが多いためである。

こういった用途では、光の量のコントロールは絞りとISO感度だけで行った方が良い。

ただし、動画をゴルフなどのスイングフォームの確認に使う、と言った場合であれば、動画を構成する1コマ1コマがブレなく写っていた方が目的にかなう可能性が高いため、速いシャッタースピードを使ったほうが良いこともある。

▼シャッタースピードの検証 – 1/60秒 (aguriphotoさん)

▼シャッタースピードの検証 – 1/4000秒 (aguriphotoさん)

この検証について詳しくはこちらのサイトを見ると良い。
http://aguri-photo.blogspot.jp/2011/03/eos-60d.html

フリッカーに注意!

蛍光灯の部屋で撮影をしたときに画面が高速で暗くなったり明るくなったりするのを繰り返してチカチカした映り方をすることがある。これはフリッカー現象と言い、蛍光灯の周波数とカメラのシャッタースピードが同期してしまっているときに発生する。フリッカー現象が起こっている映像は見ていてると目が痛くなって不快なのでそのような映像を撮ってしまわないように注意が必要だ。
東日本では蛍光灯が50Hzの周波数で高速で点滅している。これは目には見えない早さだが、カメラには見えていて、1/60のシャッタースピードで動画を撮影するとフリッカー現象が発生する。なので、そのような環境では1/50か、1/100等のシャッタースピードで撮影しよう。

フリッカー現象

フリッカー現象について詳しくはこのサイトを見ると良い。
http://www.dslrmovie.biz/article/19.html

また、ブラウン管のテレビ画面を撮影したときも同じような現象が起きることがあるが、こちらは個体によってスピードが違うので、テスト撮影をしてフリッカー現象が起きないシャッタースピードを選ぼう。

次回予告:「ISO」
2015年1月25日頃公開予定。


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